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変形性股関節症の病型 3

みなさん元気、ぼく元気。

どうも、銀座に帰ってきました松本です。

その後、和歌山市の坂井先生とはLINEでほぼ毎日連絡を取り合っています。

結構、坂井先生から質問が来ます。

ところで、さいたま赤十字病院の石井先生からご指導いただいた『変形性股関節症の病型』の話はいかがですか?

ちょっと難しい言葉も出てくるかもしれませんが、今回の記事では少し疑問も呈したいと思います。

 

 

🍓実のところ、私は下表の『萎縮型』が理解できていません。

 

 

理解できていないというより、理解しようにもどうにもわからないといった状況です。

このような経過をあまり見たことがないからでしょうか?

 

『萎縮』という言葉は、ここでは骨の萎縮を意味する『骨萎縮:こついしゅく』と考えていいのか?

一般的に骨萎縮(=骨粗鬆)とは、足に体重(重力)をかけない期間が長くなることによって骨密度が低下することと理解しています。

多くの場合は、骨粗鬆(こつそしょう)はあるけど、骨粗鬆症という病気ではないと考えています。

骨粗鬆症とは、重力とかそのような原因ではなく、遺伝的な体質が大きくかかわっている病気と感じています。

足に体重(重力)をかけないと筋肉も痩せますね、この状態は筋委縮(筋委縮)と呼ばれます。

筋肉と一緒で、骨も痩せることがあるので、骨が痩せた状態を骨萎縮と呼んでいるわけです。

 

 

骨萎縮は、レントゲン上では骨が黒く映ります。

足をかばうように指導されている方は多いので、患側荷重を指導することで解決できるタイプなのか?

それとも、もっと別の原因で骨萎縮が起きる病気なのか?

それとも、この『萎縮型』の萎縮とは骨萎縮のことではないのか?

このことが理解しようにもわかりにくい原因の1つです。

 

もう一つは、上表の萎縮型の項目で『進行』が急速という説明があります。

痛みが強目で、関節可動域制限がほとんどなく、骨棘は見られないけど、進行が急速?

ここもうまく理解できない点です。

進行とは骨の変形の進行でしょうから、この時には股関節内に炎症が起きやすいと考えられます。

炎症時に体内に放出される炎症メディエーターと呼ばれる様々な物質が骨や軟骨を破壊(修復)すると考えるのが私の中の常識です。

炎症があると考えると、痛みが強く進行が急速(脚長差は出るでしょうね)だというのは理解できますが、その時に骨の修復(骨棘)を伴わないケースをほとんど見たことがないからでしょうか?

 

それについて、納得のいく説明を探そうとしても、情報がとにかく少ないのです。

 

病型の中で増殖型と急速破壊型は理解しやすいと思いますが、中間型と萎縮型、中でも萎縮型の理解が非常に難しいと現在考えています。

 

下の文献は石井先生から頂いた東京医科歯科大学森田先生の文献です。

 

 

 

石井先生や玉川病院の松原先生は、森田先生と同じ東京医科歯科大学出身ですので『変形性股関節症の病型』については理解したうえで診察が行われているように感じています。
他の大学では『変形性股関節症の病型』について学ばれているのでしょうか?

学んでいるけど問題にしていないのでしょうか?

学んでいるけど、臨床上問題にはならないと考えているのでしょうか?

この点も疑問に残ることです。

 

患者ファースト。

全ては患者ファーストでなければなりません。

 

 

次回の記事はこのシリーズ最終回とし、病型と関連して6月17日のシンポジウムでも取り上げさせていただいたある方の経過についても考察したいと思います。

 

 

🐸 変形性股関節症を怖がらないでね!🐸
いつもご愛読ありがとうございます😘

2022年、銀座に何かが起こる!

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  1. キミドリ より:

    萎縮型は旧版の変形性股関節症診療ガイドラインに記載がありますね。
    https://minds.jcqhc.or.jp/n/med/4/med0063/G0000172/0016
    また、整形外科のサイトにも載ってました。これによると、分類したのは森田先生ではなくボンベリー先生となってますが。
    http://kokansetunoheya.sakura.ne.jp/disease1-3.html

    リウマチ性変形性股関節症の私はたぶん萎縮型で、1年以内に関節裂隙はなくなり、骨頭と臼蓋が接しています。が、骨棘はなく骨頭は丸いままで、いびつな型になっていないせいか、可動域はあります。
    臼蓋の径に対して骨頭の径が小さいから萎縮というのかな、と思ってました。サイズの大きい靴を履いたみたいに不安定になるのかな?、と。
    ちなみに、ヘタに筋肉をほぐすと、とたんに痛みで歩けなくなります。(1〜2日で回復しますが)
    松本先生、萎縮型の治療法を早く確立して下さい!

  2. キミドリ より:

    石井研史先生の診察を受けました。
    萎縮型は骨質が悪くなっていくそうです。ただし、今はリウマチ薬の進歩により壊れる速度が遅くなっているので、典型的な萎縮型は減っているそうです。私の場合も壊れる一方ではなく、多少は修復もする中間型と言われました。
    リウマチ患者には骨棘はできないと従来は言われてましたが、今はそんなことはないそうです。
    そんなわけで、今日は手術をお願いに行ったのですが、「まだ大丈夫」との石井先生のお言葉をいただき、今しばらく保存療法で頑張ることにしました。
    石井先生との出会いを下さった松本先生に感謝です!