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中殿筋の不思議 3

皆さん元気、ぼく元気。

どうも、四国から帰りました松本です。

高松から帰る途中、たまたま大阪に来ていた娘達と食事する機会がありました。

このレストランは、かつて大阪の患者さんたちとちょくちょく食事会を行ったレストランですが、ホテル名の変更とともにレストランもかなり変わっていました。

 

さて、今日の記事は中殿筋の働きについてのお話です。

 

 

🍓皆さん、これから不思議なことを書きますが、ビックリしないで下さいね。

皆さんの目の前に羽生くんがこっちを向いて立っていると想像してください。

(下の図は骨だけの図となります。・・・高松ではこんな絵を描きながら過ごしていました。)

羽生くんは右膝を曲げて左足だけで立ちました。

左足で立って右足を浮かすと、右足で体重を支えられないから、重力によって浮かした右足は下にさがり、右の骨盤は下がりそうです。

物理学的に、骨だけで考えると左足で立っている羽生くんは右側の骨盤が下がり右側に転びそうです。

しかし、実際羽生くんは右足を浮かして立っても骨盤も肩も水平でまっすぐ立って転ばないのです。

金メダリストだから転ばないのではなく、中殿筋のおかげで転ばないのです。

ね、不思議な話でしょ?

そうでもないかなぁ?

 

この話、よくわからなかったですよね。

後で簡単に説明しますね。

この説明で、中殿筋にはどのような働きがあるのか、どうしたら中殿筋を鍛えられるのかがご理解頂けると思います。

 

『中殿筋の働きは脚を外へ開くことで、鍛えるには横向いて脚あげすればいいんでしょ!』

↑変形性股関節患者さんに対するこの考え方はもう20年前の考え方です。

でも、今でもそのような指導が股関節患者さんに対して行われていますよね。

このやり方で股関節患者さんが中殿筋を鍛えようとすると、やればやるほど股関節痛が強くなる可能性が高いのでお気をつけください。

なんてったって、脚の重さというのは非常に重いですからね、横向いて脚上げしたら硬くなって痛みを出している中殿筋を傷めてしまいますね。

 

ここからは骨盤から下だけの羽生くんで説明します。

この図は骨だけでなく、中殿筋も書き加えました。

中殿筋は骨盤から大腿骨(大転子)にくっついています。

↓こんな感じです。

 

それでは、羽生くんにもう一度左足で立ってもらいましょう。

物理的には、こんな感じになるはずなんです。

重力がありますからね。

ところがそうはならないのです。

それはね、体重がかかっている左側の中殿筋が反射的に収縮して縮むことによって、なんと骨盤を大腿骨側に向かって引き下げているからなんです。

 

ほらね、こんな感じ。

 

中殿筋には『足を外に開く働き』もあることは事実なのですが、それは足が地面についていないときの話なのです。

人は足を地面につけて動く生き物。

中殿筋には『体重をかけている方の骨盤を引き下げる働き』があるのです。

 

歩くときに、肩が横に揺れる方がいます。

これは、体重をかけた方の中殿筋が骨盤を引き下げられないから揺れるのです。

 

肩が左右に揺れる原因は、脚長差ではありません。

足をついた方の中殿筋が骨盤を引き下げるだけの筋力がないから肩が左右に揺れるのです。

 

横揺れの原因、ご理解できましたか?

 

次回は、横揺れを防ぐ方法について考えてみたいと思いまっする、まっする。

 

🐸 変形性股関節症を怖がらないでね!🐸
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