コロナ禍 雑感
9月に入りましたが、ジメジメ猛暑は続きます。
ついでに、新型コロナウィルス(COVID-19)の感染も続いています。
湿度の高い日本の梅雨~夏季になればウィルスの感染力も弱まって、感染拡大は収まるであろう・・・という期待は見事にはずれました。
このウィルスの感染力には驚くばかりです。
とはいえ、インフルエンザだって同じなんですよね。
毎年流行するし、冬の病気というイメージですが、実際にはウィルス自体は一年中いて夏でも感染します。
今後わたしたちはインフルと同じように新型コロナとも「共存」していかなければならないのでしょうが、現状の対処として大きく異なるのは新型コロナにはワクチンがないこと。
詰まるところ、ワクチンがまだないことはもちろん、(専門知識のない一般人にとっては)得体が知れないことが不安を大きくしているのだと思います。
その一方で、ある意味でもっと厄介なのが「デマ情報のパンデミック」。
いわゆるインフォデミックですね。
Information + Epidemic
インフォデミックとは、「ネットで噂やデマも含めて大量の情報が氾濫し、現実社会に影響を及ぼす現象」のことです。
疫病が流行すると出所不明の情報が広がりやすいことは疫病の歴史が証明していますが、世界保健機関(WHO)も科学的に根拠のない情報を信じないよう、公式サイトで注意を呼びかけています。
とりわけ医療従事者や飲食店などへのいわれのない誹謗中傷やデマには心が痛みます。
インフルエンザと同じように、いまや新型コロナには誰もが感染する可能性があるのです。
感染リスクをゼロにすることは不可能です。
一人ひとりが感染リスクを小さくする努力をしつつ、皆で社会生活を営んでいかなければなりません。
いまや「コロナ禍」の本質はウイルスによるパンデミックではなく、「コロナ恐怖」というインフォデミックにあるように思えます。
コロナへの恐怖から「自粛しろ!」という空気を蔓延させて、社会と経済を根底から破壊させるような動きにこそ注意しなければならないと思います。
感染リスクがある行動は全て自粛すべきというなら、家族はもちろん誰とも会ってはいけないことになります。
もちろんそんな生活は不可能であり、自粛だけでは社会(世界)が滅びてしまいますので、安全対策をとりながら(各人にとっての)必要性に応じて是々非々で自粛解除していくべきと考えています。
松本深圧院は、4月に緊急事態宣言が発令されてからも営業を続けてきました。
事業性質上やっていることの実態は医療であり、深圧を必要とされる方々のためにお店を開け続けようという判断です。
とはいえ、当然ながら同宣言後は来院者は激減。
経営は大打撃を被りました。
給付金や助成金の支援を受けつつ、6月以降は徐々に来院される方が戻りだし、いっときの最悪期は脱しました。
それでも、以前のような経営状況にはまだまだ程遠いのが現状です。
安心してご来院いただけるように、院内での感染対策、換気や消毒には十分に気を使っています。
幸いなことに、これまでのところ現場の先生たちにもご来院いただいている患者さんたちの中にも感染は確認されていません。
無自覚・無症状が新型コロナの特徴の一つでもあるので、100%感染がないとは断言はできませんが・・・
松本深圧院のミッションは、痛みに苦しんでいる方々を救うことであり、それが存在意義でもあります。
わたしたちを取り巻く状況は依然として厳しいですし、いったんは収まるであろうと思っていた夏場ですらこの有り様ですので、今冬は一体どうなってしまうのだろうか?という不安が大きくなっていることも否めません。
経費削減などの縮小策を更に推し進めることは必要ですが、事態が変わらなければそれだけでは早晩持ちこたえられなくなることも目に見えています。
それでも、ミッションを遂行し続けるために何とかして経営を継続させねばという思いです。
経営数値の現実(ファクト)をみると、無性に不安に駆られる自分がいます。
その一方で、なぜか「大丈夫だよ」という声が自分の頭をさっとよぎることがときどきあります。
ポジティブシンキングとして意図的に言い聞かせているのではなく、不意にサーっとやってくるので不思議ですが、根拠のないそんな声が自分を励ましてくれます。
自分の人生の中で、世界的な疫病の流行に巻き込まれることがあるなんて思ってもいませんでした。
そんな経験、この状況をどうとらえるかはその人次第。
新型コロナが発生したこと自体を無理やりポジティブにとらえるつもりはありませんが、何かが変わりうる機会となったのは事実です。
今やれることに尽力しつつ、変わらざるべきところ、変わるべきところをしっかりと見据えながら“変化”していきます。
これからも松本深圧院をご愛顧いただきたく、お願い申し上げます。
2020年9月13日
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