偏頭痛と呼吸
相変らずの猛暑に嫌気がさす日々ですが、今日の東京地方は久しぶりの雨と涼しい気候。
エアコンや扇風機なしの自然な凉しさで生活できることが嬉しいですね(笑
さて、今日は個人的な健康管理方法について書いてみました。
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実は、わたしは慢性的な偏頭痛もちでした。
基本的に年がら年中、突然に頭痛に襲われることがあり、そうなると一日中辛い時間を過ごすことになっていました。
最初に肩から首の後ろあたりにかけてズキズキとした痛みが出だし、そこから後頭部、こめかみのあたりに痛みが移っていきます。
ですが、もう3~4年程前からでしょうか、あれだけ苦しんでいた偏頭痛がぱったりと出なくなりました。
あるときに「あれ、頭痛が出なくなっている!?」と気づいたのですが、その理由として思い当たったのは瞑想でした。
正確には、呼吸に意識を向けたマインドフルネス瞑想です。
やり始めてから半年ほど経った頃に気づきました。
この呼吸を“アンカー”とした瞑想や、(それに付随して)深く大きな呼吸法トレーニングをするようになったおかげで、酸素をしっかりと身体に取り入れることができていることが効いたのではないかと思います。
瞑想という形態にかかわりなく、意識的に酸素をしっかりと吸い、そして吐き出すという“呼吸”を毎日必ず行うことで、結果的に(全体として)体調が良くなっていることを実感していきました。
もともと瞑想は別の目的で始めたのですが、呼吸は実は身体にとって、人間の自然治癒力を高める上で非常に効果があることをあらためて知りました。
アメリカの健康医学者・医学博士として著名なアンドルー・ワイルさんも、治癒力を高めるための一つとして呼吸の重要さを説いています。
ワイルさんいわく、呼吸のしかたは神経系の反映であり、その神経系に影響をあたえるのだそうです。
そして、呼吸のリズムと深さを意識的にコントロールすることができれば、心拍数・血圧・血液循環・消化を調整するリズムを学んだことになるとのことですが、最近になって、少しですがその意味するところが体感としてわかってきたような気がしています。
わたしの場合、深いゆっくりとした呼吸によってしっかりと酸素が脳に行きわたり、神経に良い影響をあたえたことによって偏頭痛が発症しなくなったのではなないかと思っています。
つまり、わたしの偏頭痛の原因は「浅い呼吸」にあったのだと言えますし、それによって血液循環が悪化していたのかもしれません。
偏頭痛は休みの日などリラックスできる日に発症することが多かったのですが、それは一般に言われるように、
「ストレスから解放されると副交感神経が働いて脳の血管が広がるが、ストレスが強い状態が長く続いていた場合だと、緊張のため交感神経が過剰に働き、 結果として脳の血管が強く縮むことにより、ストレスから解放された時でも血管の広がりが所々で出来なくなってしまう」
ことが一因であったように思います。
そうだとしても、どう対策していいかがわからず、頭痛が発症したら痛み止め薬を飲む、寝ること以外に対処のしようがありませんでした。
それが、呼吸を整えることによって全く発症しなくなったのですから驚きです。
ちなみに、ワイルさんは、浅い呼吸は代謝エネルギーが不足する大きな原因の一つであるともいいます。
例えば、食べた燃料を燃やすだけの酸素を吸い込んでいないと、代謝エネルギーが蓄積できなくなってしまう。
つまり、呼吸が浅いと、代謝が制限され、治癒に必要なエネルギー量を制限してしまうとのことです。
運動をすれば必然的に身体は酸素を欲するので、たくさんの酸素を取り入れるために口呼吸となり、呼吸も大きく早くなりますよね。
運動に限らず、普段から充分な酸素を取り入れることによって、代謝エネルギーを蓄積することができるようですので、ここでも呼吸を意識することの大切さを実感します。
人間は酸素がなければ生きていけないのですから、酸素=呼吸が大事であることは誰しも感覚的には理解できるでしょうが、それを普段の生活において意識しているかと言われたら、Noと言う人が少なくないでしょう。
マインドフルネス瞑想は健康目的で始めたわけではありませんが、結果的に、呼吸を変えることによって偏頭痛が発症しなくなっていることは確かです。
呼吸を深くしっかりとするようになったこと(実践)を通じて身体にもよい影響があり(結果)、ワイルさんの本でその裏付けをえられた(検証)ように思います。
いまあらためて、ワイルさんの治療哲学、
「害にならないかぎり、効くと思われる妥当な方法はなんでも利用すること」
を思い出します。
マインドフルネス瞑想に出会えたこと、そこに導いてくれた方々に感謝です。
ただし、お酒を飲み過ぎたりすると頭痛が生じることはあるのですが(苦笑)、あの酷い偏頭痛が発症しなくなったおかげで体調がすこぶる良くなったようにさえ感じられます。
そうなると、行動意欲もあがるので、生活にいい循環がもたらされますね。
それを思うにつけ、股関節痛に苦しんでいる方々の「痛み」を取り除くことがいかに大きな使命であるかを実感します。
「痛い」って本当に辛いですし、痛いと何もやる気がおきなくなります。
目の前の患者さんの痛みの除去とQOL(生活の質)を向上させるべく、これからも日々精進していきます。
2018年9月2日
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