変形性股関節症の『常識』
高校生の時に(先天性股関節脱臼を起因とした臼蓋形成不全により)変形性股関節症と診断されて以来、医療の場・専門書を通じて知り得た変形性股関節症についての定義や対処方法。
例えば・・・
股関節にある軟骨が壊されてすり減ったことが原因で関節の形が合わなくなったり、余計な骨ができるなどして全体的に変形していく病気。
前期症状から末期まであり、末期状態では、軟骨がなくなって骨と骨がぶつかって破壊症状をおこしかねない。
この期になると、人工股関節への置換を検討せざるをえない。
そして、日常生活において注意すべき点として、
体重をコントロールすること、
重いものを持たないようにすること、
医師の指導のもとに筋力強化に努めること、
筋力の弱い人や痛みの強い人、または手術後の人は杖を使うようにすること、
などなど。
変形性股関節症や股関節痛に関する『常識』
医師の言葉には「専門家バイアス」がかかっていることもあり、わたしも多分に漏れず、医師の言葉を盲目的に信じていました。
結果的にはそれが自らの生活を苦しめることにもなってしまいましたが・・・
松本総院長に出会い、身をもって深圧を「経験」する、そして「学ぶ」ことによって、これらの常識は覆されてきました。
松本深圧院の歴史は、この『常識』との闘いであったかのもしれません。
もちろん、深圧はアンチ西洋医療とか、アンチ手術、といった反対主義によって生まれたのではありません。
『常識』にしたがっていたのに良くならないという現状に素直に疑問の目を向け、そこにメスを入れてきたからこそ生まれたのが深圧でした。
松本総院長が、深圧を通じて股関節周囲の筋肉の状態をケアしながら患者さんの経過を長期的に観察してきた結果、
変形性股関節症は進行性ではない!
という証拠を得てきました。
実際に患者さんの痛みとその経過をつぶさにみてきた臨床経験に基づいていますので、説得力があります。
わたし自身、深圧を受け始める時点での痛みや筋肉の質は相当にひどい状態でしたので、時間はかかりましたが、「深圧の常識」にしたがって股関節の状態が良くなってきたという歴史があります。
かなりひどい状態の末期と診断されてからはや15年以上。
いまは数年に一度しかレントゲン検診にも行ってませんが、
最近は、だいたいいつも、
「調子はどうですか?」
と聞かれれば、
「年々良くなっているようで好調です」
と答えます。
すると、それに対していつも言われること。
「こんな状態でよく保ってますね」
(・・・)
これは言外に、
こんなひどい末期の状態にもかかわらず痛みもなく生活できているあなたはラッキーですよ、
と言っているのがヒシヒシと感じられます。
なにせ、「この状態がずっと続いてくれればいいですが、あと何年もつかですね」、という言葉で締めくくられますので。
ですが、それも仕方ないのかもしれません。
なぜなら、レントゲンで診る限り、こんな末期でひどい状態にも関わらず、痛みもなく普通に生活できている現状を、これまでの変形性股関節症の常識では説明できないからです。
まさに、あなたはたまたまラッキーだから、としか言い表せないのだと思います。
まるで重度のがん患者が奇跡の回復をしたときに、それは特殊で例外的なケースとしてまともに取りあわないのと似ているかもしれません。
でも、深圧理論に従うと、わたしのいまの状態が説明できるのです。
そして、たくさんの方々がこれまでの『常識』とは異なるやり方を通じて状態が良くなっているのです。
ここなんです!
これまでの、
『変形性股関節症は進行性である』
という世間一般の常識は、いずれ非常識になる日がやってくると信じています。
目の前で起きていることから逃げず、目を背けずに向かい合ってきた結果生まれたのが深圧。
先週のブログにも書きましたが、手技としての技法である一方で、股関節痛を取り除き、より良い生活をおくってもらうための“総合的なコンセプト”であるこの深圧が、股関節痛の考え方における常識になるためにこれからも努めていきます。
深圧を提供しているわたしたち自身が、深圧は万能ではないということを重々承知しているからこそ、
保存療法であろうと手術療法であろうと、
整形外科であろうと内科であろうと、
そういう専門領域の垣根をとっぱらった視方やアドバイスができるのだと思います。
『深圧はまだまだ進化する』(松本総院長)
だからこそ、謙虚に患者さんの痛みに向き合えるのです。
2018年8月26日
夏場に珍しく富士山の夕景を望む(湘南国際村より)
コメントを投稿