変形性股関節症 リハビリあれこれ(その1)
わたしの住む神奈川県南部も台風の影響で昨日は大雨となりました。
今回の台風は東から西へと向かうありえない進路をとっていますが、これから台風が接近する地域にお住まいの方々はくれぐれもお気をつけください。
先週の木曜の夜から少し暑さが和らぎ、夜も扇風機なしでも快眠できるほどでしたが、今週はまた猛暑になりそうです。。。
長い夏は続きますが、くれぐれも熱中症には気をつけて元気な“気”を出してこの夏を乗り切りましょう。
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変形性股関節症患者としてのリハビリ体験記
高校生のときに変形性股関節症と診断されたことにより、わたしが20歳のときに手術(自骨)を受けたことはこのブログでも触れてきた通りです。
手術を受けたのは、実はその時が2回目でして、初めての手術は(先天性股関節脱臼治療のためで)生後3か月でした。
2回目の手術は3か月の長期入院でしたが、入院生活で一番多くの時間を費やしたのがリハビリテーションです。
リハビリ初体験でしたが、その時のリハビリ経験を活かしつつ、その後現在に至るまで試行錯誤しながら自分に合ったリハビリを見つけてきました。
今日は入院中のリハビリ体験を中心にその紹介を・・・
わたしが受けた手術は、「臼蓋(きゅうがい)回転骨切術」といいます。
※現在は臼蓋ではなく寛骨臼というようになったようです。
全身麻酔による長時間の手術でして、股関節周辺の筋肉や神経をぶち切りますので、手術後、脚は全く動きません。
術後、1週間は完全な寝たきりのため、その間に見事なくらいに下半身の筋力が落ちます。
1週間で10Kg近く痩せたと思います。
こんなダイエットはもう二度ごめんですが・・・
ちなみに、1週間ほぼ姿勢を変えずに(仰向けで)寝続けるというのは地獄です。
地獄にいったことはありませんが・・・
傷口の痛み、腰痛、床ずれで苦しみ、深い眠りに入ることは皆無でした。
手術から数日経った後、股間にマットをはさんで脚全体をゴムバンドで固定し、横向きにしてもらったときの“生き返った”ような爽快感は忘れられません。
地獄から天国へいったようでした。
天国にもいったことはありませんが・・・(笑
それはさておき、その後も約1か月近くはベッドでの生活を余儀なくされましたが、1週間たつと起き上がれるようになります。
患側の方は、まるで自分の脚ではないかのようで、全く動かすことができませんので、手で自分の脚を抱えて動かします。
そんな状態から、リハビリはスタートします。
寝たままの状態で、理学療法士(PT)の先生が足を少しずつ動かしていきます。
自分でも股関節に意識を傾けていきます。
また、移動式ベッドで場所を移動してハバード浴(寝たままの入浴)をしながら足を動かすリハビリもします。
そんなこんなで1か月経過して、ようやく車イスで動けるようになり、ここからリハビリ・ルームへ毎日通って担当のPTの先生についてもらいながらの本格的なリハビリの始まりです。
わたしが入院していた病院は、(当時)東洋一といわれた設備を誇るリハビリ病院であり、スポーツ選手などもよく入院治療していました。
全く筋力がない状態からのリハビリですので、まずは立てるようになることが目標です。
ここからは、一般的な変形性股関節症の患者向けの筋力トレーニングをしていきました。
仰向け・横向きに寝た状態からの脚あげ
四つん這いになって、足を浮かせて真っ直ぐに伸ばす
平行棒をつかまりながらの歩行
プールでの歩行、などなど
経過に応じていろいろな筋力トレーニングをしていきました。
不思議なもので、ただの棒のように全く動かせなかった状態から、筋力が回復するにつれ、日に日に脚全体に力が戻ってきます。
人間の治癒力ってすごいです。
脚に荷重をかけられるようになると、車イスを卒業して両松葉杖へ、そして片松葉杖、普通の杖へと“進化”していきます。
毎日リハビリに明け暮れた入院生活を終え、いよいよ退院を迎えますが、その時はまだ杖なしではしっかりと歩けない状態で、退院後もリハビリは欠かせません。
退院後は、自宅での筋トレ、ジムでマシーンを使った筋トレ、プール・・・ガンガンにリハビリしました。
いっとき動き過ぎのせいか肉離れのような状態になって、しばらく安静を余儀なくされましたが、回復してからもまたガンガンいきました。
医師の言葉を信じ、手術前のほぼ健常者と同じ状態に戻れることを信じて疑っていなかったので、とにかく筋トレしまくり。
おかげで、ランニングもできるようになり、50mくらいならほぼ全力疾走できるほどにまで回復しました。
ただし、この時期のリハビリは、辛いことの方が多く、希望はあるもののどこかに不安を抱えながら、もどかしい気持ちのまま取り組んでいたように思います。
(続く)
2018年7月29日
油壷マリンパークのペンギンたち
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