一病息災
以前のブログでも触れたことわざ。
「柳に雪折れなし」
わたしの大好きなことざわの一つです。
「柳に雪折れなし」とは、柳の枝はしなやかで雪が降ってもおれるようなことはないことから、柔軟なものは堅いものよりもかえって試練に耐えることができる、という意です。
人の身体に転じると、身体の弱い人は健康に気をつけるので、かえって病気をしないものという意にもなり、これに類すれば、
「一病息災」
「ひびの入った壺は長持ちする」
「病上手の死に下手」
など、関連することわざは多くありますが、いずれも少しくらい具合の悪いところがあった方が健康に注意するので長生きできるというたとえです。
わたし自身、20代の頃にひどいアトピー性皮膚炎になり、数年ほど強いかゆみのある湿疹に苦しんだ時期があります。
もともと皮膚が弱く、アレルギー体質でもありましたが、社会人になって初めて一人暮らしをするようになり、食生活が激変した(乱れた?)ことが原因だったと思います。
当初はステロイド軟膏で対処療法をしていましたが、そのうちに効かなくなり、逆に塗れば塗るほどかゆみも増してひどくなる始末。
寝ている間に全身を掻きまくって出血・・・顔も真っ赤になって外出するのもはばかられるような状況の頃、知人に紹介してもらった漢方医を訪ねました。
そこからステロイド薬は一切使用を中止し、漢方薬治療を開始しました。
名前は忘れましたが、土瓶で煮詰めてドロドロにしたお茶(すごく苦い!!)も処方していただいて飲んでました。
幸いなことに徐々に効果が出だし、1年かからないうちに症状がかなり改善されました。
そのときに、食事の摂取や生活習慣についてのアドバイスもありましたが、あれこれ注意していかなければならないことが多くなることにちょっとがっかりしたことを覚えています。
ですが、それまでは自分がアレルギー体質であることを残念に思う気持ちの方が強かったのですが、これを機に考え方を改めました。
自分の身体が受けつけないもの、言ってみれば(自分の身体にとっての)毒素を取り込んだときに、身体が警告を発してくれる体質なのだからこれはとてもありがたいことなのだ、それを守っていけば健康な身体を維持できるのだから!
そう思えるようになっていきました。
以来、自分の身体に適切でない食べ物はできる限り摂取しないようにしています。
変形性股関節症にしても同じです。
現在は日常生活を過ごす上では特に支障はありませんが、やはり調子の良し悪しはありますし、これからもずっとこの状態でいけるという保証はありません。
だからこそ、身体をケアをし続けることへの意識が不断に生じます。
一病息災
ことわざは「庶民の生活の知恵から出たもの」ですので、なるほど!と納得できるだけの重みがあります。
こんな勇気をくれることわざに出会えると嬉しくなります。
2024年8月4日
横須賀・港の見える丘公園より東京湾を望む
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